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中小企業の経営者の方にとって、自身の「役員報酬」をいくらにするかは、節税だけでなく会社のキャッシュフローと個人の税金を左右する極めて重要な意思決定です。報酬と法人税、社会保険料、経営者の所得税についても、検討して決める必要があります。
また、役員報酬は従業員の給与とは異なり、「いつでも自由に変えていい」わけではありません。
ルールを誤ると、せっかく支払った報酬が「会社の経費(損金)」として認められず、会社と個人の両方で二重に税金を払う(往復ビンタのような状態)ことになりかねません。
それでは、役員報酬はいくらにするのがいいでしょうか。それには、次の事柄を検討する必要があります。そして、金額を株主総会等により決定し、決定した月額を1年間支払い続けましょう。
中小企業の場合、年間の利益が800万円以下の部分は法人税率が約15%(実効税率ベースでも約25%)と非常に低く優遇されています。
そのため、役員報酬計上後の会社の利益が800万円以下に収まるのであれば、無理に役員報酬を高くして経費(損金)を作る必要はありませんが、同業他社の報酬や、また、御社の業績も参考に報酬は考えるべきです。
社会保険料(健康保険・厚生年金)は、役員報酬が上がれば上がるほど高くなりますが、実は上限(標準報酬月額の上限)が設定されています。
• 健康保険料: 月額報酬 139万円以上で一律上限
• 厚生年金保険料: 月額報酬 65万円以上で一律上限
そのため、「月額65万円(年収780万円程度)」を超えると厚生年金保険料が頭打ちになり、それ以上報酬を上げても社会保険料の負担割合は相対的に下がっていきます。
さらに、考慮すべきは、会社も社会保険料の約半分を負担する必要があることです。
社会保険料が頭打ちになっても、個人の所得税は最大45%(住民税と合わせて55%)まで上がる累進課税です。個人の課税所得が900万円(額面年収で約1,100万〜1,200万円)を超えると、所得税率が33%に跳ね上がるため、ここがひとつのラインになります。
国税庁は、役員報酬を使った利益操作(利益が出そうだから今月だけ役員報酬を増やして法人税を減らすことなど)を防ぐために、厳しいルールを設けています。その基本となるのが「定期同額給与」です。
定期同額給与とは?
1事業年度の各支給時期(毎月など)に支払う給与の額が、株主総会で決められた金額と、すべて同額でなければならないというルール。
例えば、3月決算の会社の株主総会で、6月から翌年5月まで「毎月50万円」と決めたら、業績が良くても悪くても、1年間ずっと50万円を支給し続けなければなりません。
もし途中で勝手に金額を変えたらどうなるでしょうか?
期の中途で、理由なく毎月50万円から「80万円」に増額した場合、増額した30万円部分は損金(経費)として認められません。
逆に「30万円」に減額した場合、当初の50万円との差額ではなく、減額後の30万円だけが損金となり、超えていた部分(過去に遡って20万円×月数分など)が損金否認されるという非常に厳しいペナルティが課されます。
代表の清宮です。
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上記は、手取り額に影響する主な項目ですが、社長様の家族構成や扶養親族の人数、他の所得の有無によっても金額が変わってきます。
法令の範囲内で、地域的な報酬水準も考慮して、参考となる適正な報酬の額を算定いたします。
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